九四式自動拳銃「経年仕上」


淀川区M様よりのご依頼でHWS社九四式自動拳銃のエイジドフィニッシュです。



ABSモデルのためめっきによるウェザーリングフィニッシュを検討した事があります。
しかし接着や部品勘合がタイトであることからあきらめておりました。
最近HW素材へのエイジドフィニッシュで様々な手法を編み出しましたので、同様の手法でABS素材も可能となりました。

刻印には昭和12年8月と刻まれてあります。
その前の月昭和12年7月に盧溝橋事件から支那事変となり日中間の長い戦いが始まります。
同年8月南京に対し初の渡洋爆撃、欧州ではローマ法王がスペインフランコ総統の政権を承認。
翌月9月国際連盟総会で日本軍による中国の都市空爆に対する非難決議を満場一致で採択

アメリカやドイツの拳銃を見慣れた目には九四式のグリップのサイズと機関部のサイズがアンバランスな感じで「なんだかな~」と思っていたのですが、こうして仕上げておりますと実に手に馴染みます。東洋人に合わせたデザインである事を思い知ります。

随所に独特のメカニズムが見られ、パーツも少なくシンプルな構造です。

TYPE96としてアメリカには現存していますが、リブルーなどをされているのでしょう綺麗なものが多くやれたものはボロボロです。また写真の数も少なく参考資料は少ないものでした。

ベースガン持込で3万円(税込・送料別)で承りました。